クラウドサービスの種類


クラウドサービスの種類(IaaS / PaaS / SaaS)【AZ-900対策】

クラウドサービスの種類とは

クラウドには「どこまでクラウドに任せるか」という違いに応じて、次の 3つのサービスモデル があります。

  • IaaS(Infrastructure as a Service)
  • PaaS(Platform as a Service)
  • SaaS(Software as a Service)

それぞれカバーする範囲が異なり、利用者の管理範囲も変わります。


IaaS(Infrastructure as a Service)

概要

IaaS は インフラ(サーバー、ネットワーク、ストレージ)をクラウドが提供するモデル です。
ユーザーは OS 以上の部分を管理します。

特徴

  • 仮想マシンを自由に構築できる
  • オンプレのように柔軟だが、インフラ管理は不要
  • カスタマイズ性が高い

利用例

  • Windows/Linux サーバーを使ったアプリ開発
  • 独自のミドルウェアを使いたい場合
  • 自前でシステム構成を設計したい場合

代表的な Azure サービス

  • Azure Virtual Machines
  • Azure Virtual Network
  • Azure Storage

PaaS(Platform as a Service)

概要

PaaS は アプリを動かすためのプラットフォーム(OS / ランタイム / ミドルウェア)までクラウドが提供するモデル です。
ユーザーは アプリ開発と設定に集中できる のが特徴です。

特徴

  • インフラ管理が不要
  • デプロイが簡単
  • スケールやバックアップが標準サポート

利用例

  • Web アプリを素早く公開したい
  • インフラ管理を極力減らしたい
  • 自動スケーリングが必要なサービス

代表的な Azure サービス

  • Azure App Service
  • Azure SQL Database
  • Azure Functions(サーバーレス)
  • Azure Kubernetes Service(AKS) ※PaaS寄り

SaaS(Software as a Service)

概要

SaaS は ソフトウェアをインターネット経由で利用するモデル です。
ユーザーは設定するだけで、すべての管理はクラウド側で行われます。

特徴

  • すぐに利用開始できる
  • メンテナンス不要
  • 追加コストを抑えられる
  • 利用者はアプリの利用だけに集中できる

利用例

  • 企業のメールサービス
  • オフィス系ツール
  • コラボレーションツール

代表的なサービス(Azure以外も含む)

  • Microsoft 365
  • Teams / Outlook
  • Salesforce
  • Google Workspace

IaaS / PaaS / SaaS の違い(管理範囲の比較)

項目IaaSPaaSSaaS
インフラ管理クラウドが提供クラウドが提供クラウドが提供
OS管理利用者クラウドクラウド
ミドルウェア利用者クラウドクラウド
アプリ開発利用者利用者なし(提供済み)
利用開始の速さ普通速い非常に速い

AZ-900で理解すべきポイント

  • IaaS / PaaS / SaaS の違いを説明できること
  • 管理範囲の違いが問われる
  • Azureの代表サービスを覚える
  • SaaS はソフトをそのまま使うモデル
  • PaaS は開発者がアプリに集中できるモデル
  • IaaS はインフラを自由に構築するモデル