Azure の基本アーキテクチャ


Azure の基本アーキテクチャ【AZ-900対策】

Azure では、クラウド環境を構成するための基本単位として
「場所」「論理的な区分」「管理レベル」
などが明確に定義されています。

これらを正しく理解すると、Azure 全体の構造が一気に分かりやすくなります。

このページでは、以下の Azure 基礎概念をざっくり整理します。

  • リージョン
  • 可用性ゾーン
  • リージョンペア
  • リソースグループ
  • サブスクリプション
  • 管理グループ

各項目の詳細ページを別途作成するため、ここでは概要に絞っています。


リージョン(Region)

Azure のサービスが提供される 地理的な場所(東日本、西日本、東南アジア、米国東部など)。

特徴

  • データセンターの集合体
  • 世界中に60以上
  • 利用するサービスはリージョンごとに作成

用途

  • どこにサービスを配置するかを選ぶ単位
  • 遅延(レイテンシ)対策
  • コンプライアンス要件への対応

可用性ゾーン(Availability Zone)

1つのリージョン内にある 互いに独立したデータセンター群

特徴

  • 電源・冷却・ネットワークが独立
  • ゾーン障害でもサービス継続が可能
  • 高可用性構成の実現に重要

用途

  • 複数ゾーンに分散配置して可用性を上げる
  • VM をゾーン間に冗長化して障害に強くする

リージョンペア(Region Pair)

Azure が公式に定めた 2つのペア関係にあるリージョン

特徴

  • 地理的に離れている
  • 災害時の復旧先として優先される
  • Azure の更新(メンテナンス)は片方ずつ実施

用途

  • DR(災害復旧)で活用
  • データ複製の安全性向上

リソースグループ(Resource Group)

Azure リソース(VM、ストレージ、ネットワークなど)をまとめる 論理的な管理単位

特徴

  • リソースの「フォルダ」のようなイメージ
  • まとめて削除・アクセス制御が可能
  • 部署別 / アプリ別など、自由に分類できる

用途

  • 名前で用途を明確化
  • アクセス権(RBAC)を付ける単位
  • リソースのライフサイクル管理

サブスクリプション(Subscription)

Azure の 利用契約単位
「課金」「利用制限」「管理」などの境界線となる重要な概念。

特徴

  • 1つのサブスクリプションは 1つの請求単位
  • RBAC の管理単位にもなる
  • 複数サブスクリプションを使い分けできる

用途

  • 開発 / テスト / 本番 を分ける
  • 部署ごとにサブスクリプションを分割
  • 請求管理の明確化

管理グループ(Management Group)

複数のサブスクリプションをさらにまとめる 最上位の管理単位

特徴

  • ポリシーや RBAC を一括適用
  • 大規模組織で必須
  • 階層構造で運用可能(親子関係)

用途

  • 企業全体で統一ルールを適用
  • ガバナンスをサブスク横断で実施
  • 標準構成をまとめて管理

まとめ

Azure の基本アーキテクチャは、
(場所)リージョン →(構造)ゾーン →(災害復旧)リージョンペア →(管理単位)リソースグループ/サブスク →(上位管理)管理グループ
という階層構造で成り立っています。

これらを理解すると、Azureで環境を作る際の全体像が明確になります。