Azure App Service

Azure App Service

Azure App Service は、
Web アプリケーション・API・モバイルバックエンドを簡単に運用できる PaaS(Platform as a Service) です。

サーバー管理やOS更新などのインフラ運用を Azure 側が引き受けるため、
開発者は アプリのコードに専念できる という利点があります。


App Service の主な特徴

● インフラ管理が不要(PaaS)

  • OS パッチ適用
  • セキュリティ更新
  • ミドルウェアの準備
    → すべて Azure が自動で実施

開発者はデプロイするだけでアプリが動作します。


● 複数のアプリ開発言語に対応

App Service は多言語対応です。

  • .NET / .NET Core
  • Java
  • Node.js
  • Python
  • PHP
  • Ruby
  • 静的 HTML / 静的サイト

Webアプリならほぼ何でも動かせます。


● 自動スケール対応

トラフィックに応じて、アプリが自動でスケールアウト可能。

  • CPU使用率
  • リクエスト数
  • スケジュールベース
  • 手動スケール

柔軟なスケール設定が可能です。


● 高可用性を実現

  • 冗長化されたインフラ上で動作
  • 上位プランでは ゾーン冗長 にも対応
  • SLA 99.95% 以上

● デプロイがとても簡単

以下の方法でアプリをすぐに反映できます。

  • GitHub Actions
  • Azure DevOps
  • ZIP デプロイ
  • Visual Studio / VS Code から直接発行
  • FTP / Web Deploy

App Service の代表的なプラン

App Service は「App Service プラン」に基づき動作します。

プラン特徴
Free / Shared検証用、低コスト、制限あり
Basic小規模運用向け
Standard自動スケール対応、商用レベル
Premium(P1〜P3)高性能、ゾーン冗長、VNet統合
Isolated完全分離環境(App Service Environment)

App Service の主要機能まとめ

● Web Apps(Webアプリ)

一般的な Web アプリケーション。

● API Apps(API)

REST API をホスト。

● Mobile Apps(モバイルバックエンド)

通知プッシュなど、アプリ開発者向け機能を提供。

● WebJobs(バッチ処理)

バックグラウンド処理を App Service 内で実行。


App Service が向いている用途

  • Web システム全般
  • 企業ポータルサイト
  • REST API(Backend for Frontend)
  • 中〜大規模のWebサービス
  • インフラ管理をしたくないチーム

VM と比較したときの違い

項目App Service(PaaS)VM(IaaS)
管理範囲アプリのみOS・ミドルウェア含め全部
スケール自動・簡単手動の場合が多い
運用負荷低い高い
カスタマイズ制限あり何でも可能

課金モデル

App Service の料金は
App Service プランに依存 します。

  • CPU / メモリサイズ
  • インスタンス数
  • Premium 以上で VNet 統合・ゾーン冗長など拡張可

無料〜高性能まで幅広い構成が選べます。


AZ-900で理解すべきポイント

  • Azure App Service は PaaS
  • インフラ管理不要で Web アプリ / API を簡単にホストできる
  • 自動スケール対応
  • 多くの言語に対応
  • デプロイ方法が豊富で開発者向き
  • SLA / プランの違いを理解する